9つの質問で、経営の現在地を確かめる
監修:経営危機コンサルタント 内藤明亜(経営危機対応30年・1,000件)
更新日:2026年10月25日

倒産の自己診断
倒産の最大の問題点は、「自己判断ができないこと」です。
わたしたちに相談に来られる方の大半がご自分の会社の「経営状態」(主に「財務状態」「資金繰り状態」)を正確に把握してはいません。
「まだ大丈夫だろう」
「もうダメかもしれない」
「判らないので判定してください」
など、自己判断ができない方が多いものです。
経営の現在地チェック(9つの質問)
「しくみ」「ひと」「かね」の9つの項目について、いまの状態にいちばん近いものを選んでください。所要時間は2分ほどです。選ぶと、点数と段階が自動で出ます。
チェックの基準(9項目と判定の目安)
「経営の現在地チェック」は、次の9項目と基準で判定しています。どの項目も、どれにもあてはまらなければ「該当なし」です。
9項目と、段階ごとの状態を見る
| 区分 | 見るポイント |
|---|---|
| しくみ | ビジネスモデルとして成立しているのか。将来性はあるのか |
| ひと | 資金繰りで疲弊していないか。必要な人材はいるか |
| かね | 税金・社会保険、親族・知人からの借入(恩借)、代表者の連帯保証、抵当権の設定 |
| 区分 | 項目 | 経営不安 | 経営危機 | 倒産不可避 |
|---|---|---|---|---|
| しくみ | 売上金額 | 低落傾向にある | 二期連続で落ちた | 三期連続で落ちた |
| しくみ | 利益率 | 低落傾向にある | 二期連続で落ちた | 三期連続で落ちた |
| しくみ | 将来性 | 不安はある | 大いに不安だ | 斜陽産業だ |
| ひと | 経営者 | 後継者に不安がある | 意欲がない | 自信を失っている |
| ひと | 管理職 | 不安材料がある | 安定しない | 欠員がある |
| ひと | 社員 | 安定しない | 定着しない | 欠員が続いている |
| かね | 資金繰り | 先々が不安 | ときおりショートする | 毎月ショートする |
| かね | 借入債務 | 売上げの20%以上 | 売上げの35%以上 | 売上げの50%以上 |
| かね | その他債務 | 滞納があった | 滞納がある | 差押えの予兆がある |
点数と総合判定の目安を見る
点数は、該当なし0点・経営不安1点・経営危機2点・倒産不可避3点で数え、9項目の合計(27点満点)で判定します。
| 総合判定 | 合計点 | 目安 |
|---|---|---|
| 大きな兆候なし | 0点 | いまのところ大きな兆候は見られません。半年〜1年ごとに見直しましょう。 |
| 経営不安 | 1〜5点 | 立て直せる段階です。手を打つなら、いまがいちばん効果が出ます。 |
| 経営危機 | 6〜11点 | 回復できる時間は限られています。早めに専門家へご相談ください。 |
| 倒産不可避 | 12点以上 | 一刻を争う段階です。すぐにご相談ください。 |
「倒産不可避」を選んだ項目が1つでもあれば、合計点にかかわらず、総合判定は少なくとも「経営危機」になります。
倒産に至るフロー
事業経営が下降線をたどるフローは、一般的には以下のようになります。
[第一ステップ] 【経営不安】 回復可能状態
↓ ↑ ↓ ↑
[第二ステップ] 【経営危機】 不安定経営危機状態
↓ ↓
[第三ステップ] 【倒産不可避】 回復不能状態
国税庁の「会社標本調査」(令和6年度分)によると、日本の会社のおよそ60%(60.3%)が、利益の出ていない欠損法人です。この層の多くが、上の【経営危機】=不安定経営危機状態にあると考えられます。そして、この段階にある会社は【経営不安】=回復可能状態に戻ったり、また【経営危機】=不安定経営危機状態に堕ちたりの繰り返していると思われます。
すなわち、ほとんどの小規模零細企業の会社は[安定経営状態]という状態にはなく、[第一ステップ=経営不安]と[第二ステップ=経営危機]の間を行ったり来たりするものです。
この段階では、その原因はおおよそ特定できるはずなので、原因がリカバリーできるものであれば、危機は回避できるものです。しかし、[第一ステップ=経営不安]と[第二ステップ=経営危機]の間にあっても、リカバリー不能な原因を抱えているような場合や、さらにその下の[第三ステップ=倒産不可避]に堕ちてしまった場合は、倒産が避けられない現実となります。
この段階の見極めには、上の「経営の現在地チェック」をお使いください。
経営危機対応30年・1,000件の結論
経営危機は、ある段階を超えると回復できなくなる。当事務所がこれまで対応してきた経営危機は、おおむね次の3つの課題から始まっています。
売上げ・利益が上がらない
- 売上げ・利益の低減が止まらない
- 産業として将来性がない
- 技術革新についていけない
- 競合に勝てない
資金不足になる
- 内部留保が底をついた
- 資金調達ができない
- 借入債務が大きすぎる
- 支払い条件変更ができない
人材が足りなくなる
- 自身も含め老朽化してきた
- 取引先のカウンターパートに世代のずれが出てきた
- いい人材が確保できない
- 人材が定着しない
★これらの課題が解決できずに一定の期間が過ぎると、回復はできなくなります。
チェックで「経営危機」以上と出た場合や、この先2〜3カ月の資金繰りに不安がある場合は、早めの対応が必要です。1カ月先に不安がある場合は、迷わず相談に来てください。
よくある質問
チェックで「経営危機」以上と出たら、どうすればいいですか?
回復できる時間は限られています。原因がリカバリーできるものであれば、危機は回避できます。手遅れになる前に、早めにご相談ください。ご相談は365日受け付けています。
回答した内容は、どこかに送られますか?
送られません。点数と判定は、お使いの画面の中だけで計算しています。
管理職や社員がいない会社は、どう答えればいいですか?
あてはまる状態がない項目は「該当なし」を選んでください。「該当なし」は0点として数えます。
点数はどう数えていますか?
該当なし0点・経営不安1点・経営危機2点・倒産不可避3点で、9項目の合計(27点満点)から判定しています。境目は「チェックの基準」をご覧ください。
この判定は、どのくらい確かですか?
当事務所が30年・1,000件の経営危機に対応してきた経験から作った目安です。会社ごとの事情をふまえた判断は、本(有償)相談で内藤が行います。
相談に費用はかかりますか?
事前(無償)相談と本(有償)相談があります。進め方と料金は「ご相談の流れ」「料金・費用について」をご覧ください。
この「自己診断」は完全ではありませんが、当事務所に相談に来られた方々の傾向から導き出しましたので「確度は高い」とご理解ください。
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