別除権と優先債権について 【改定】
倒産処理に関する債権には、優先される債権と一般債権がある。
優先される債権には、[税金]、[社会保険]、[労働債権(給与、退職金、など)]がある。
これらについては、[倒産と優先債権]を参照していただきたい。
そうした優先債権とは別に、[別除権]というものがある。
これは、[優先債権]とは別に金融機関などによって[(根)抵当権]などが設定されている債権で、[優先債権]とは“別に”行使されるものである。
言い方を換えると、[優先債権]以上に強力な債権と言えるものだ。
倒産の事態(法人の破産)になると、破産管財人によってその会社の財産(預貯金や売掛金、会社の不動産など)から“優先的に”支払われるのが優先債権だが、別除権はそれとは“別”に処理されるものになる。
すなわち、会社財産の不動産や株式や預貯金(定期預金が多い)、あるいは連帯保証人の個人保証や連帯保証人保有の不動産や株式や預貯金に抵当権がつけられている場合には、会社の財産から支払われる優先債権とは関係なく処理されるのである。
具体的には[(根)抵当権の実行](不動産や株式の場合は売却されて債務に充てられる)、[連帯保証人に対して保証の実行](財産があれば差押えが実行される)が行われるのである。
小規模零細企業の経営者は、こうした事態に陥る可能性のある[(根)抵当権]や[連帯保証人]を設定することは避けたいものだ。
せめて、[代表者の連帯保証]だけにとどめるべきだと思う。
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