
法人の破産の具体的処理
経営者が地方裁判所に法人の破産を申し立て(債権者が申立てるケースもあります)、裁判所が任命した「破産管財人」が倒産会社の財産を換金して債権者に配当し、残った債務を放棄していただく処理方法です。
「法人の破産」には、基本的には必ず「破産管財人」がつけられます。例外は事業停止後三年以上など、考えられない条件がついているようです。
一般に「申立て代理人」は弁護士に委任します。現実的に弁護士でなければ代理人は難しいのです。なぜなら金融機関との交渉は代理権(この代理権は弁護士にしか認められていません)を持っていないとできないからです(金融機関が代理権のある代理人を立てろと言ってきます)。
同時に債権者が殺到することが考えられますので、それら債権者との対応を当事者(一般的に経営者)がするということは、大変なエネルギーを必要とするものですので、わたしはお勧めしません。
*破産管財人、申立て代理人(弁護士)については、「申立て代理人と破産管財人」を参照してください。
この方法は裁判所に納める「予納金」と弁護士に支払う「報酬」が必要になるため、お金がないと選択できなくなります。裁判所は予納金がないと申し立てを受け付けてくれません。
また、代表者や役員などが連帯保証していると、それら代表者なども個人の破産をしなければならなくなるケースが中小零細企業ではたいへんに多く、今までわたしたちが携わったケースでは連帯保証人六人が個人破産して倒産したケースがありました。
法人の破産に必要な費用
弁護士の報酬
まず[弁護士の報酬]ですが、「法人の破産」を委任する場合、50万円以上はかかるようです。規模や債権者の量や質(大事な要素です)によっては、100万円以上かかる場合もあり得ます。
「個人の破産」の委任費用は30万円程度のようですが、これも債権者の量と質(商工ローンやアウトローがあると当然高くなります)によって50万円以上かかる場合もあり得ます。
連帯債務者が多い場合は、相当の金額になり得ますので、弁護士に相談してください。まけてくれる弁護士もいますから。
申立て代理人の弁護士については、「申立て代理人と破産管財人」を参照してください。
予納金
次に裁判所への[予納金]です。
破産は犯罪でありませんから、その処理に国の費用を使うことができないために、その処理をする「破産管財人」の費用は申立人が支払わなければなりません。
これが「予納金」だと考えられます。
[予納金]の額は以下に一覧表を掲げましたので参考にしてください。
法人の破産と個人の破産が重なるときは単純に足し算ではなく、いくらかまけてくれることもあるようです、地方裁判所と交渉してくれる有能な弁護士を雇いましょう。
比較的簡易なケースでは、東京地方裁判所などでは以下の予納金に影響されない[少額管財]という運用方法が多く使われているようです。
その費用は、法人と代表者個人の破産をセットで、おおよそ20~50万円(プラス3~5万円)です。
少額管財については『少額管財とは』および『②法人の破産(少額管財)』を参照ください。
予納金一覧(破産事件の手続費用一覧 東京地裁民事第20部 令和8年1月1日現在 より一部抜粋)
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債務総額 |
予納金(法人) |
予納金(自然人) |
弁護士費用 |
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5,000万円未満 |
70万円 |
50万円 |
法人50万円以上、個人30万円以上はかかります。難易度によって変動する。債権者が多かったり、たちの悪い債権者がいれば高くなる。法人の場合、成功報酬はない。 |
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5000万~1億円未満 |
100万円 |
80万円 |
以下同じ |
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1億~5億円未満 |
200万円 |
150万円 |
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5億~10億円未満 |
300万円 |
250万円 |
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10億~50億円未満 |
400万円 |
400万円 |
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50億~100億円未満 |
500万円 |
500万円 |
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100億~ |
700万円~ |
700万円~ |
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