NYC Jazz紀行 ① 12/27/2013 Bup Juice (Ralph Lalama Trio) at Smalls

DSC_0010この日は夕方にEWR空港に着いたばかりで、アッパーウエストのホテルに荷物を置いてすぐにタクシーでグリニッチヴィレッジにむかい軽く食事をした後、8:00p.m.だったろうか、Smallsに。

階段を降りたところにいたミッチに20ドルを渡す。以前のミッチは外の入り口ドアの前にいたものだが、外は寒かったのか今回は階段の途中だった。

62歳(1951年生まれ)のベテランともいうべきテナーサキソフォニストのラルフ・ララーマ(Ralph Lalama Tenor Sax)による、[Bup Juice]を冠したテナートリオのステージ([Bup Juice]は2012年にこのSmallsでリリースしたラルフのアルバムと同じ名前)。

おおよそ二時間のステージのインターミッションの時に入った。
サイドメンのパーソネルは、マイク・カーン(Mike Karn:Bass)、クリフォード・バルバロ(Clifford Barbaro:Drums)。

50人ほどのキャパの会場は八分の入り。カウンターにいたお姉さんにコーヒーを注文する3ドル。「今つくるから待っててね。席はどこ?」と聞いてくれて、後で持ってきてくれた。

わたしはラルフのことは名前を知っているだけでその音を聞いた記憶がなかった。予備知識もなく初めて聴くミュージシャンは先入観なく聴けるとはいうものの、こちらの許容の外だと聞いていてつらくなるものだが…。
サブトーンを豪放に効かせたスムーズなテナーの音。いきばるわけでもなく自己陶酔に浸るでもなく、といって淡々としすぎているわけでもない、とてもナチュラルなテナーだ。
楽器は古いセルマー。年代まではわからなかったけれどジャズミュージシャンに人気の60年代のMarkⅥだろうか。音は実に渋いいい音をしていた。

ラルフのジャズは、ジャズのサウンドとリズムのうねりの中に身をあずけて、ゆったりとその中に浸らせてくれるものだった。
ベースやドラムスとのフォーバースが多く、長々としたソロは聴けなかったが、特に不満というわけでもなかった。
テナートリオにありがちな過剰な自己表現をおそれていたのだが、そうしたものがなくゆったりとしたひとときがすごせて心地よかった。

ここで痛恨のミス。
以前このSmallsでは出演ミュージシャンが変わっても入れ替えはなかったので、このまま次のマイク・ディルーボが聴けると思ったのだが、いつも入口で料金を徴収しているミッチが来て、一度外に出てまた20ドル払わなければダメだ、という。

仕方がないので外に出たらマイクのステージを聴くための行列ができていた。
12月のNYCは寒い。マイクは明日もあるので諦めてホテルに戻った。
入れ替えなしは、次のステージが深夜のジャム・セッションだったのかもしれない。

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